ZZR250はたぼう号のキャブセッティング記録(マニア向け)
ノーマルのまま乗っている人には不要な情報だと思います。
ZZR250マニアの方々の参考情報として掲載します。
カスタムを進め過ぎた感のある「はたぼう号」。キャブセッティングもあれこれ変更しました。ZZR250でのキャブセッティング情報など無いに等しく、人気車種のカスタム車に比べればセッティングデータが全然少ないとはいえ、マニアの方々の何かの参考になればと思い、私自身の作業記録を兼ねて掲載いたします。私はセッティングに関してド素人でして、「バカだなあ」とでも思いながらご覧ください。
このセッティングデータは、あくまで「はたぼう号」での記録です。皆様の車両で同じようなセッティングがベストとは限りません。各々の車両のエンジンやキャブレターのコンディション、カスタム度合いによってセッティングは変わってきます。どんなセッティングが良いかは 同じ車種であっても他車のデータに頼らず、それぞれの車両を使って合わせていくのが一般的だと思います。
<注意>
セッティング作業は非常に手間がかかるため、ショップに依頼しても断られる可能性があるかもしれません。また、ご自分で作業される場合も数日間〜数ヶ月間にも及ぶことがあり、覚悟を決めて取り掛かる類のものです。
カスタムメニューとセッティング記録一覧
下記を個々の題目に、その時の実走行インプレなどの記録を掲載しています。
カスタムメニュー
MJ:メインジェット JN:ジェットニードル段数(上から)
PJ:パイロットジェット PS:パイロットスクリュー戻し回転数
ノーマル
MJ:#108 JN: - PJ:#38 PS:1 3/4回転
以下 ツキギマフラー、バクダンキットほか おすすめ仕様(一般向け)
MJ:#107 JN:3段目 PJ:#38 PS:約1回転
全域でトルク感がUP。快適です。
MJ:#107 JN:4段目 PJ:#38 PS:約1回転
4,000〜6,000rpmの吹け上がりが異様に遅く、まともに走れません。
すぐにニードルを3段目に戻しました。
以下 おすすめ仕様+ホットワイヤー
MJ:#107 JN:3段目 PJ:#38 PS:1/8回転
吹け上がりが重たく、特に2,500rpm以下が もたつく。
また、9,000rpm前後の吹け上がりが妙に遅い。
さらに暖機にものすごく時間がかかり、とても実用的ではないです。
MJ:#103 JN:3段目 PJ:#35 PS:2 1/2回転
トルク感はやや薄れたが、全域でレスポンス向上。特に低中速が快活になります。
難点は冬期エンジン始動に少々コツが必要なこと。(ちょっと薄いか...)
あとは最高速トライをすると13,000rpm付近から上の伸びが鈍くなることぐらい。
2年近く このセッティングでした。
下記は苦労した “回り道” の記録です。
セッティング能力さえあれば、MJ→ JN→ PJという順を踏むのが最短コースのような気がします。私の場合、どういう状態が濃くて、どういう状態が薄いのか、PJ→ JN→ MJの順に1つずつ体感しながら進めていました。
以下 おすすめ仕様+ホットワイヤー+エンジンヘッドオーバーホール
MJ:#103 JN:3段目 PJ:#35 PS:2 1/2回転
走行には支障ないものの、トルク感がいっそう薄くなり、加速感が無くなりました。
メインジェット#105、パイロットジェットは#38あたりがベターと思われます。
以下 パワーフィルター化したマニア仕様
MJ:#103 JN:3段目 PJ:#35 PS:2 1/2回転
エンジン始動が困難で、アイドリングも非常に不安定。
MJ:#107 JN:3段目 PJ:#35 PS:2 1/2回転
エンジン始動も問題なく普通に走行できるが4,000rpm以下での加速が苦しそうで気になります。アイドリングも安定していると思うと信号待ちで急にエンストします。低速走行を続けると水温が急に上昇。
MJ:#107 JN:3段目 PJ:#38 PS:1 3/4回転
やはり4,000rpm以下での加速がやや苦しそうで、異音ぽい音も。
アイドリングは安定しているものの、低速走行を続けた後の信号待ちで急にエンストすることがあり、あまり実用的ではないです。
MJ:#107 JN:3段目 PJ:#42 PS:2回転→ 1 1/2回転
2,500rpm以上で若干パワー感が上がった印象。でも2,000rpm付近だけ ひどくもたつきます。他に、3,700rpm前後が少々ひっかかるというかもたつくように。PSを締め込むとなぜかアクセルレスポンスが鈍ってしまう印象でした。
MJ:#107 JN:3段目 PJ:#45 PS:1 3/4→ 2 1/2→3/4回転
2,500rpm〜4,000rpmの加速がもっさりとした印象。2,500rpm以下は極端にもたつきます。排気が黒い。PSを緩めると更に もたつきが悪化。もたつきが改善するほど締めるとアイドリング不安定に。
3,700rpm前後のもたつきも大きく、この付近の回転数は使えません。
MJ:#107 JN:3段目 PJ:#40 PS:2→ 1 1/4→ 11/2回転
4,000rpm以下の加速がスムーズになり、まずまずの印象。アイドリング時のエンストも無くなりました。また、3,700rpm前後のもたつきも一切ありません。強いてアラを探せば、2〜3速で速度を落としていって2,000rpmになってから加速しようとするとわずかにタイムラグを感じることくらい。これはこれでいいのかもしれませんが、4,000〜5,000rpmあたりでアクセルを急開すると少々苦しそうな音がします。
MJ:#107 JN:4段目 PJ:#40 PS:1 1/2→ 1回転
4,000〜5,000rpmあたりでアクセルを急開しても苦しそうな音はせず、吹け上がりも少々早くなりました。反面、3,000rpm以下のもたつきがひどく、PSを締めこんでいっても解消されませんでした。エンジン始動性も悪化。
MJ:#107 JN:4段目 PJ:#38 PS:2 1/4→ 1 3/4→ 1回転
4,000〜5,000rpmあたりのレスポンスやパワー感は変わらず、3,000rpm以下のもたつきも解消されました。ただ2,000rpm前後のもたつきは相変わらず、PSを締めこんでいっても解消されず。エンジン始動性も悪化。PSを1回転戻しまで締めこむと もたつきはマシになるものの、今度はアイドリングが安定せず。
他に、3,700rpm前後が少々ひっかかるというか もたつくというか…
MJ:#107 JN:4段目 PJ:#35 PS:2→ 2 1/2→ 2 3/8回転戻し
3,000rpm以下のトルク感は若干薄れたものの、もたつきが解消され、ごく自然な吹け上がりに。飛ばさなければ、これはこれでいいのですけど、低回転でアクセルをガバっと開けるとちょっと苦しそう。さらに、寒くなるとレスポンスは問題なくても 8,000rpm以上の伸びが少々鈍り気味。高速道路でも8,000rpm前後以下で巡航すれば燃費良好な反面、9,000rpm以上を多用すると急に悪化。
しかしJNのクリップ段数を変えただけでPJをここまで落とすはめになるとは…
MJ:#113 JN:4段目 PJ:#35 PS:2 3/8回転
全体的に振動が減ってマイルドな印象。なのに低回転から高回転まで吹け上がりが早い。ようやく パワーフィルター仕様ならではの醍醐味にたどりついたみたい。
ただし冬は10,000rpm以上がわずかに苦しそう。
MJ:#115 JN:4段目 PJ:#35 PS:2 1/2→ … → 1 3/4回転
MJ#113とあまり印象は変わりません。吹け上がりはさらに早くなったよう... 10,000rpm以上のフィーリングもまずまず。高回転型エンジン特有の、高回転にむけて盛り上がるトルク感を期待していたのに、徹底して全域フラット。こんなもんなのだろうか。マフラー特性の影響かもしれません。速度が上がっても “頑張ってる感” に乏しく、自制心が必要です。3,700rpm前後の引っかかりもほぼ解消されました。
ところが暖かい時期はこれで良かったんですけど、寒くなってきたらガバ開けしたときのパワー感が無い上に、ちょっと苦しそうになっちゃいました。
MJ:#120 JN:4段目 PJ:#35 PS:1 3/4→ … → 2 1/8回転
なんだかなあ... 加速タイム自体は変化無いのかもしれませんが、全体的にまったりというかマイルドなフィーリングになりました。吹け上がりがどことなく緩慢なようでいて、でもちゃんと加速してる。長距離ツーリングには合っている特性かもしれません。しかし、高回転域の印象はちょっと違います。特にぬえわ`以上の伸びがイイ、っていってもこんなところ、私はまず使いませぬ。
MJ:#123 JN:3段目 PJ:#40 PS:2→ 1 3/4回転
ここまでくるとやってみたくなっちゃうんですよ。MJをもっと濃くする代わりにJNを薄めに振ったらちょうど良くなるのか?というギモン。さてその結果は...
1,500〜2,500rpm:けっこうイイ。そっかこんな走りやすかったっけ。
2,500〜4,000rpm:モタつくし失速する。濃いなあ。
まあ、これだけならPJを#38にすれば解決するのだが。
4,500〜6,000rpm:ガゼン元気。
6,000〜8,500rpm:レスポンスはいいが物足りないというかパワーが無い。薄い。
9,000pm〜:ガゼン元気。ただし全開にしても思ったほど伸びない。
う〜ん、なんだかチグハグだ〜。乗れないわけではないんですけど。
ちょっとノーマル車のフィーリングを思い出しました。
MJ:#117 JN:4段目 PJ:#35 PS:2→ 2 1/8回転
これだこれ! ちょうど感覚とスピードが一致するような気がします。この2気筒エンジン、こんな性格だったのか。無茶苦茶に速いわけではないですが、全開のフィーリングを試みようとしても全開するまでの間にどんどん加速してしまって、一般道ではちょっと怖い。では最高速付近は... わざわざ試すのも面倒なので、いずれ機会があればやってみます。
残念なのが極低速が薄めで2,000〜4,000rpmが濃いこと。低速ではアクセル微小開度が微妙に薄く、1/5開度くらいまでが濃く、1/3開度以上であれば問題がない。
う〜ん、困った。PJやPSではこれ以上調整できないし...
MJ:#117 JN:3段目+ワッシャ1枚 PJ:#38 PS:1 3/4回転
1度は試したくなって、やってみました。ワッシャでゴマカす作戦。...
これで解決するわけではなく、中途半端。良くも悪くも3段目と4段目の中間的な性格となったような。
4,000rpm以下が多少もたつくので、PJは#35のほうがいいのかも。それに4,500rpm以上は元気になるものの、6,000rpm以上に元気がない。といっても すごく物足りないわけではなく、まあ、走れる。けど良い状態の走りに比べると、やっぱりダメっス。
MJ:#117 JN:オーダーメイド1号・3段目 PJ:#38 PS:13/8回転
あれれ、低速系のセッティングがノーマルと同じだ。偶然なのか、そうじゃないのか。
さすがオーダーメイド品だけあって、いいみたいです。4,000rpm付近もまずまずで、まったり走れる。4,500rpm以上の元気な感じもそのままに、6,000rpmを超えても その元気さが続きます。
ただ、2,000rpmあたりが だいぶモタつく。かといってこれ以上PSを締め込むとアイドリングが不安定だし。
まあ、低速域に多くを求めなければ これでもいいんですけど。
MJ:#117 JN:オーダーメイド1号・2段目 PJ:#38 PS:1 1/2回転
低速はまあまあ。2,000〜3,000rpmあたりのつながりがいい。このあたりを使ってまったり走るのは全然ストレスがありません。でも、そこから上が...
とりあえずちゃんと吹け上がるんですけど、今ひとつパワーがついてこず、ついつい上の回転数まで引っ張ってしまう。これはこれで走れないことはないんだけど...
MJ:#117 JN:オーダーメイド2号・2段目 PJ:#38 PS:2 1/4回転
オーダーメイド2号装着後、なぜかアイドリング付近だけは濃くしていくと好調に。
4,000rpmから上の吹け上がりもバッチリ。オーダーメイド1号と違って、ちゃんとパワーがついてきて安定している感じです。
1,500rpm付近も快調。まったり発進する分には何ら不都合は感じないものの、多少速めに発進したい時など、2,000〜2,500rpmあたりで失速気味。
レスポンスが悪く、濃い症状です。
あらら、オーダーメイド1号では良くても2号ではダメなのね。
MJ:#117 JN:オーダーメイド2号・2段目 PJ:#35 PS:2 1/8回転
決してすばらしいフィーリングではないものの、2,000〜2,500rpm付近のレスポンス・出力がフツーになりました。こんな低回転域をどうこうしても仕方ないのですが、1,500〜2,000rpmスタートの癖がついてしまった私にはありがたい。
2,500〜4,000rpmあたりでまったり巡航するのも得意技になりました!
そして4,000rpmから上はノーマルとは違って、2気筒らしく力強く加速していきます。扱いやすくっていいですなあ。もっとも3,000rpm以下を完璧にする余地は残っていて、それにはもう何種類かJNをオーダーする必要がありまして...
2007/7月以降しばらくの間この仕様で走っていました。が、徐々にバルブクリアランスが狂ってきていたのでしょう、だんだんアイドリングが不安定に、低速域のトルクが減少、高回転域もかつてのパワーが無くなってきたようです。エアクリーナーを清掃してもプラグを交換してもほとんど変わらず。
そこで14/7月にバルブクリアランス調整作業を実施。規定値を外れて狭くなっていたバルブクリアランスを少々広めにしたところ、当初は発進加速がラクになったものの、いくつか問題が出てきました。
始動時:中途半端に気温が低いとかなりかかりにくい。
アイドリング:元気が無い。真冬はときどきエンスト。
1,500〜2,500rpm:トルクは無いが、まずまず走る。
2,500〜4,000rpm:それなりには走る。
4,500〜6,000rpm:やや振動が多くり、それなりには走るがトルク感が無い。
6,000〜8,500rpm:どうもパワーが無い。ウルサイ。
9,000pm〜:パワー不足で走りにくい。回しても振動騒音が大きくなった。
当初中高回転域での騒音の原因がわからず、マフラーが劣化したかと思い込んでいましたが、この後にJNをイジってみて気づきました。
2006年、エンジンヘッドにポート加工を施し、パワフィル化した時点で3,000rpm以下の低回転域を調整しきれず誤魔化しながら運用していたのですが、バルブクリアランス調整後、各領域でのクセがはっきりと出るようになりました。
4,000rpm以下では流速が遅くなり、混合気が濃くなる傾向。
6,000rpm以上では流速が速くなり、混合気が薄くなる傾向。
MJ:#117 JN:オーダーメイド2号・2段目 PJ:#35 PS:2 5/8回転
真冬にエンスト、再始動も難しくなってきて、薄くなっていたアイドリング付近の混合気を戻そうとパイロットスクリューを調整。アイドリングの弱々しさが解消し、アイドリング調整スクリューの反応も良くなってきました。
しかし1,500〜2,500rpmがモタつくようになり、気温が高いとはっきりと失速。発進加速しにくくなってしまいました。昔の悪癖が蘇りましたなあ...
MJ:#117 JN:オーダーメイド2号・1段目 PJ:#35 PS:2 5/8回転
低回転域を修正するため、JNの位置を下げることに。これで4,000rpm以下が不満無く使えるようになり、発進加速がフツーになりました。
ところが今度は高回転域の振動が増加した上に驚くほどパワーダウン。高速道路では100km/h巡航が実質限界に近く、山間部の長い上りでは80km/hまでしか出せず、ノンターボの軽自動車並み。カタログスペック19psの250TRと肩を並べるほどの動力性能に落ちてしまいました。高回転域の振動騒音は混合気が薄いせいだと、おバカな私はここへきてやっとわかったのです。
MJ:#123 JN:オーダーメイド2号・1段目 PJ:#35 PS:2 5/8回転
高回転域を何とかしようと、手持ちのMJの中で最も番手が大きい#123へ交換。
まだ薄いような感触は残りますが、どうにか使えるようになってきました。高回転域の振動も激減しました。もっと早く気づいていれば...
でも4,500〜9,000rpmの振動があまり変わらずパワーがありません。
低回転域はOKなのでJNを早いタイミングでリフトさせると良さそう。
MJ:#123 JN:オーダーメイド2号・1段目 PJ:#35 PS:2 5/8回転
スライドバルブのスプリングカット1巻分
とうとうスプリングカットに手を出してしまいました。
でも何とかしたい4,500〜9,000rpmの振動はそれほど変わらず。
MJ:#123 JN:オーダーメイド2号・1段目 PJ:#35 PS:2 5/8回転
スライドバルブのスプリングカット2巻分
中回転域の振動が減りました。が、4,500〜6,000rpmあたりが気になります。
MJ:#123 JN:オーダーメイド2号・1段目 PJ:#35 PS:2 5/8回転
スライドバルブのスプリングカット3巻分
4,500〜6,000rpmの振動がほぼ解消。アイドリングから高回転域まで、やっとフツーになったような... 高速道路では良さそうな感触、と思ったのは8,000rpmあたりまで。9,000rpm以上でアクセルをワイドオープンすると下品な音と振動(泣) ちなみに水温上昇も早い傾向です。
マニア仕様はパワフィル化に加えてポート加工まで施してあるせいかセッティングが難しい。ノーマルに比べて低速域は流速がダウン、高速域は流量UPしているということでしょう。
MJ:#130 JN:オーダーメイド2号・1段目 PJ:#35 PS:2 5/8回転
スライドバルブのスプリングカット3巻分
9,000rpm以上の下品な音と振動が劇的にマイルドになり、100km/h+αでのパワー感が戻ってきました。が、10,000rpm超からの加速がやや重い。以前試乗したNinja250の高速道路での印象とパワー感があまり変わらない気がします。
MJ:#132 JN:オーダーメイド2号・1段目 PJ:#35 PS:2 5/8回転
スライドバルブのスプリングカット3巻分
ようやくレッドゾーンまでまずまず快調に吹ける感触です。さらにもっと上の番手を試してみる価値もありそうですけど、ノーマルの#108に対し現時点で既に#132だなんて、どう考えてもおかしいですよね... 表には現れてこないトラブルを抱えているとか? メンドクサくなってきたし、まぁあくせくせずに行きましょう。
ちなみにキャブヒーターは未だに撤去していません。